「くるぶしのマメ」の思い出とその正体
【今週のお題「マメ」】
今から20数年前、中学1年生の夏のこと。
部活のサッカーの練習中に、丁度その日に刈られて積まれていた草の山にボールが飛び込んだ。
何の気なしに草の中に足を踏み込んでボールを取りに行ったそのとき、右足の外側のくるぶしに鋭い痛みが走った。
「なんか刺さったか?」と思ってソックスを下ろして確認したところ、何も刺さってないし血が出ているわけでもない。「虫に刺されたのかな。。。ヒリヒリする。。。」そんな感じで、その時は特に気にせずに練習に戻ったのだった。
数日後だっただろうか、右足の外側のくるぶしにマメのようなしこりができていることに気が付いた。「あの時やっぱり虫に刺されてたか。腫れてるのかな」と思った。しばらくすれば治ると思っていたが、なかなか治らない。
これが、それから長く続くことになる「くるぶしのマメ」との出会いだった。
いつもという訳ではないのだが、サッカーをしていてボールや相手の足が当たったとき、妙に「くるぶしのマメ」が痛い時がある。また、普通に走っていて疼く時がある。
単純に煩わしい。
中一の夏に草の山に足を踏み込んだ時のことがきっかけだとは思っているが、何がどうなってこの「くるぶしのマメ」ができているのかその時にはよくわからなかったし、煩わしいものの、かと言ってそこまで困ることもなかったのでそのままにしていた。
それから1年数か月後。
中学2年の秋にサッカー部の上級生が引退した後、新人戦の直前だったからはっきり覚えているが、右の足首が痛くて走れない時があった。かかりつけの整形外科を受診したところ、とりあえずレントゲンを撮ることになったのだが、ついでに「くるぶしのマメ」のことも相談してみた。医師曰く、「よくわからないけど何かあったらレントゲンに写ると思うよ」
そしてレントゲンを見た医師の一言。
「何にも映ってないな、なんだこれ?」
そしてそのあとの、何気なく言った医師の一言で驚愕。
「切ってみよっか?」※切開してみるか?ということ。
そもそも麻酔の注射が苦手だし、麻酔が効いているとはいえメスで切られるのはコワい。しかも新人戦の直前。
私:「・・・・・やめときます。」
足首の痛みも、「捻挫かな」ということで湿布をもらってその日は帰ったのだった。
そして足首の痛みはそのうちに治っていた。
さて、それから年月は流れて中学は卒業し高校1年生になった。
「くるぶしのマメ」は相変わらず。何かがぶつかったときに痛いとか、走ると時々疼くということが続いていた。
その頃、「くるぶしのマメ」のてっぺんのあたりがカサカサしてきた。
気になるので、ポリポリ掻いていると、そのうちかさぶたみたいになってきた。
そんなある日、そのかさぶたみたいなカサカサが、掻いているいるときにポロっと取れた。
そして、そのかさぶたみたいなものにくっついて、びっくりするものがくるぶしの中からにゅっと出てきた。
そう、それが「くるぶしのマメ」の正体なのだが、それは・・・
バラのとげ
(今となっては大事に取っておけばよかったと思っているが、気持ち悪くて捨ててしまった)
中1の夏に足を踏み入れた草の山。その中にバラがあったのだろう。それが私の足に刺さったときに茎から外れて、私の右足の外側のくるぶしに食い込んで、そのまま埋もれてしまったということだろう。そのまま「くるぶしのマメ」として3年間、私のくるぶしの中に埋もれていた。。。。
こんなこともあるんだ、、、当時も今も信じがたいという気持ちは変わらないのだが、本当の話。
尚、当然といえば当然だが、煩わしいくるぶしの痛み等はきれいさっぱりなくなった。