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【製薬】【転職】【20代】実録・製薬業界転職記 エピソード4 ~派遣MRからの転職~

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派遣MRからの転職を決意した私だが、当時考えた選択肢は以下の3つだった。

 

  1. 製薬会社のMRを目指す。
  2. 製薬業界の他業種に転職する。
  3. 他業界へ転職する。

まず1についてだが、これからの育児等を考えたとき、全国転勤というのがかなり日かかるものだった。もちろん、子育てをしている先輩MRも多々知っているのでできないものではないのだろうが、家族をつれて全国各地を転々とすること、またその内単身赴任ということになるかもしれないことを考えると、当時の私の価値観ではあまり積極的に選びたい選択肢ではなかった。

 

また3についても、1回目の転職で失敗した経験があるので積極的には選び辛く、結論としては「2. 製薬業界の他業種に転職する」を目指すことにした。

 

※学生時代にはプログラミングが専門で、新卒でMRに就職するときは「いざとなったらSEに」と思っていたが、このころにはプログラミングで食っていける自信は全くなくなっていた。

 

製薬業界でCSO以外の業種といっても色々あって、例えばMRが使うパンフレット等の作成をサポートする企業であったり(CSOの同期で前職がそういう仕事だったひとがいた)、またMR認定用テキストを作っているような会社もある。転職サイト等で調べてみたのだが、関心があってこれまでのキャリアを活かせて、という観点で見たときに一番しっくりくるのが「CRO:Contrat Research Organization」の「CRA:Clinical Research Associate」だった。募集案件をチラチラみても、概ね「MR経験1年以上」が含まれており、悪くない選択だと思った。

 

ちなみにCROというのは、医薬品が製品と市販される前の段階、国から製造販売承認を取得するために実施する「治験」や市販後に実施する「臨床試験」に関する業務を製薬業者から受託して実施する、という企業である。その中で、実際に治験に関する実務を中心的に担うのが「CRA:Clinical Research Associate」である。もちろん製薬会社内にも「CRA]という職種は存在するが、未経験中途での採用は基本的にはない状態だった。

 

「CROのCRAに転職する」

転職をきめてから1か月ほどでこの結論に至り、転職エージェントにコンタクトを取ることにした。

今回は3社「某誰でも知ってる転職仲介業者」「JACリクルートメント」「DODA」である。前回の転職時から「DODA」を加えたのは何となく、である。複数のエージェントを使った方が競争という意味でもいいだろうし、「某大手」の会社は今回もあまり相手にしてくれそうになかったからである。

予想通り、「某大手」からは「製薬業界にいれば食いっぱぐれることはそうそうないし、あまりに短期間で転職しすぎですよ。もう少し今のところでキャリア積んだらどうですか」という至極真っ当なご提案をいただいた。まったくもっておっしゃる通りなのだが、そのあたりは私個人の価値観にもかかわることで、受け入れがたかった。

ということで「JACリクルートメント」「DODA」の2社のエージェントと相談しながら転職活動を進めることになったのである。

 

エージェントと話をする中で、CRAへの転職について以下の事を理解した。

  • CRAの仕事は大体思っていた通りで、おそらくやっていけるだろう。
  • どこに入社しても収入は今よりも劇的に下がるが、経験を積めば確実に上がる。

問題は後者である。エージェント曰く、外資のCROに転職すれば、まだ多少マシ、なのだそうだが、社内の整備が不十分で離職率が高い傾向にあり今まで短期間で転職を繰り返している私にはあまりお勧めできない(そろそろ落ち着いて仕事できる環境がいいのでは?とのこと。私もまったく同感。)とのこと。想定の年収は、製薬会社のMR時代と比べると約2/3、派遣MRと比較しても100万円以上下がる。

 

果たしてこれで家族を養っていけるのか、というのが最大の問題だった。

ちなみにCROに転職するとなると、転勤はないのだが東京か大阪での勤務になる。(私の場合は東京希望だった。)しばらくは妻も仕事ができないので、私一人の収入でやっていかないといけない。

社会人になって初めて収入面の問題に直面し、「社会保険料はいくらとられるんだろう」というようなことを調べて、「本当にやっていけるのか?」ということを妻と長らく相談した。唯一の希望は、キャリアをしっかり積めば年収は上がっていく職種ということだった。

結論、「幸い貯金もあるし、日本人の平均年収を考えると、みんな何とかやってるんだから、我々も何とかやっていけるだろう」ということになった。その代わり、今後しっかりキャリアを積んで、確実に年収を上げていかなければならない。

 

そうして、大手といわれる内資系CROをターゲットにして転職活動を開始することになった。

具体的な転職活動についてはあまり書くことがない。当時、この業界の転職市場が「売り手市場」だったこともあるのだが、1社目ですんなりと内定を得た。

ちなみに、「JACリクルートメント」と「DODA」から1社ずつアタックしたのだが、「DODA」を通したCROに入社することになった。

待遇面(年収)は想定通りで、1年目こそこちらの希望が通って一時金という形でやや多めとなったが、それ以降は厳しいものだった。

 

そして、CRAとしてのキャリアをスタートすることになった。

次号に続く。